ホームインスペクションのベストタイミングはいつなのか?
「ホームインスペクションに興味があるけど、どのタイミングで依頼するのが良いのだろう?」
と悩んでいませんか?
この記事では、不動産・建築業界でキャリアを積んできた一級建築士が、
ホームインスペクションのベストタイミングを解説していきます。
一般的にインスペクションを検討するタイミングとしては、
下記の4つがあります。
先に結論をお伝えしておくと、
タイミング②(申し込み後~契約まで)がベストタイミングです。
では、サクッと見ていきましょう。
ホームインスペクションのタイミング①物件見学~申し込みまで
このタイミングでホームインスペクションを行うのは、
できれば避けた方が良いと思います。
理由は、ホームインスペクションをしている期間に他の人が申し込みをしてしまう可能性があるから。
ホームインスペクションの調査自体は2~3時間で終わるものの、
報告書作成なども含めると、どうしても2~3日はかかってしまうことが多いです。
この期間に他の人が申し込みをしてしまう可能性があるわけですね。
他にもお目当ての物件があれば良いですが、
気に入った物件なのであれば、先に申し込みまでしておく方が良いでしょう。
ホームインスペクションのタイミング②申し込み~契約まで
ホームインスペクションのベストタイミングなのが、申し込み~契約までの間です。
その理由は、下記のとおり。
・自分が申し込みをしていれば、他の人が申し込みを入れられない
・申し込み時にお金を払っていても、解約すれば全額戻ってくる
・ホームインスペクションの結果を踏まえて、契約金額を決定できる
特に3点目については、場合によっては数百万円も金額が変わる可能性もあります。
そのため可能な限りこのタイミングでホームインスペクションを実施することが望ましいですね。
ホームインスペクションの意味が特に発揮されるタイミングと言えます。
ホームインスペクションのタイミング③契約~引き渡しまで
では、契約後~引き渡しまでの間でのホームインスペクションは意味がないのでしょうか。
実はそんなことはありません。
なぜなら、瑕疵や不具合があったときに補修をしてもらった上で引き渡してもらうことが出来るからです。
特に、万が一、重大な瑕疵が見つかった場合、
売買契約を解除することが出来る可能性もあります。
建物が完成すると内覧会を行うことが多いですが、
このタイミングにホームインスペクターに同行してもらい、
インスペクションを実施する、というのもかなり有効な手段ですね。
このように、契約後であってもホームインスペクションは有効です。
契約後だからと言って、諦める必要はありませんよ。
ホームインスペクションのタイミング④引き渡し・入居以降
では、引き渡し・入居以降のタイミングはどうでしょうか。
結論としては、このタイミングでも早い時期であればホームインスペクションは有効です。
というのも、新築住宅や不動産会社が売主の中古住宅であれば、売主の瑕疵担保責任が設定されていて、
買主が指摘した事項について、売主が補修を行う旨が契約書に明記されています。
また、売主が独自に行うアフターサービスも、
期限内であれば対応してもらうことが可能です(一般的には2年程度)。
ただし、ふつうに暮らしていて発生した不具合なのか、
元からあった不具合なのかの判断はむずかしいため、
可能な限り早めのホームインスペクションが望ましいです。
まとめると、引き渡し・入居後であってもホームインスペクションは有効なものの、
比較的早い時期に調査を行うことが◎と言えます。
まとめ:ホームインスペクションの相談は早めが◎
以上の内容をまとめておきます。
・タイミング①物件見学~申し込みまで
→別の人が申し込みをしてしまう可能性あり
・タイミング②申し込み~契約まで
→契約金額に反映できたりするなど、ベストなタイミング
・タイミング③契約~引き渡しまで
→引き渡し前に補修をしてもらえる
・タイミング④引き渡し・入居以降
→早めの時期であれば、瑕疵担保責任を求められる
ところで、実際にホームインスペクションを行うのはタイミング②がベストと書いてきましたが、
相談するのはいつが良いのでしょうか。
結論としては、気になるなら早めの相談が◎です。
理由は、下記のとおり。
・図面を読み込む時間がとれてインスペクションの精度があがる
・確実に予定が確保できる
・事前に相談にのってもらえる
特に、初めての自宅購入なのであれば、
事前に相談にのってもらえるのは大きなポイントかと。
実際にホームインスペクションをすぐに行わなくても、相談は早めに行うのが良いと思います。
この記事はここまで。
では。おしまい。
PS:ホームインスペクションを依頼するタイミングも大事ですが、選び方も大事です。
気になる人は下記からどうぞ。